夜の海で感じる無灯火航行の不安
はじめて夜の海を航行した時に、誰しもが感じる事がある。
それは、ボートを無灯火で航行する不安感だ。
特に東京湾などは、見えにくい浮遊物や係留ブイ、漁網などが大変多い。
漁網を避けながら走っているうちに、魚と同様に網の中に追い込まれてしまう程だ。
昼間に航行している時でさえ、それらに接触し、プロペラにダメージを与えてしまう。
ボートには基本的にヘッドライトがない
通常、陸地で日没後に自動車を運転する場合にはヘッドライトがあるが、ボートには基本的にヘッドライトがない。
ボートにはドックライトというアイテムもあるが、今回はサーチライト、つまりスポットライトについて触れてみよう。
サーチライトを点けたまま航行する危険性
では、サーチライトを灯けて航行すれば安全かというと、ズバリ云って危険な行為だ。
サーチライトの明るさは人間の目をその光度に順応させ、他の船影や航海灯を見えなくさせてしまうからだ。
しかし、港に入出港する時や、目標物を捜したり、相手に合図を送る時には必要不可欠なアイテムと云える。
音では到達しない合図も、光を使えば簡単だ。
サーチライトは、アクション映画の中でヘリコプターから逃走車を追いかける時に使用されていることでも有名なアイテムだ。
サーチライトの光度とカンデラ
サーチライトの光の強さを示す光度という単位は、カンデラ(cdまたはcp)という呼称で表すことができる。
カンデラはキャンドル、つまり蝋燭からきており、1キャンドルパワー、蝋燭1本の光を1カンデラと定義する。
ちなみに自動車のヘッドライトの光度は、約5万カンデラだ。
現在、日本で入手できるボート用のサーチライトは、10万〜200万カンデラのものがある。
サーチライトの主なタイプ
タイプとしては、手で直接操作するハンディタイプ、キャビン内から操作できる有線リモコンタイプ、船から離れても操作可能な無線リモコンタイプなどが挙げられる。
この中でも無線リモコンタイプは、アンカー作業中や係留時に、キャビンやコックピットにいなくても操作できるので大変便利だ。
設置場所と夜間利用のメリット
設置する場所は、パルピット前部かハードトップ運転席上、フライブリッジ前部が一般的だ。
特に夜釣りをされる方は、サーチライトによってくる魚もいるので利用してみる手もあるでしょう。
また、夜間の緊急時には、海難信号としてかなり有効な手段と云えます。
簡単な日曜大工程度の技術で設置できるので、トライしてみてはいかがでしょう。
光度と到達距離の目安
| 光度 | 光の到達距離 | 自動車ヘッドライトとの比較 |
| 100,000cd | 約1.6km | 自動車ヘッドライトの2倍の光度 |
| 200,000cd | 約3.2km | 自動車ヘッドライトの4倍の光度 |
| 500,000cd | 約8.0km | 自動車ヘッドライトの10倍の光度 |
| 1,000,000cd | 約16.0km | 自動車ヘッドライトの20倍の光度 |
| 注意:光の到達距離は、遠隔地から光源が確認できるという意味 |
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