船外機プロペラ、船内外機プロペラ、ピッチ、ダイヤ、翼数、エンジン回転数、ボートプロペラ選びの解説
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連載第2回/船外機と船内外機用プロペラ

ステンレスプロペラ

目的に応じてプロペラを交換する考え方

私は、フィッシィングボートに175馬力の船外機を乗せているが、目的に応じてペラを交換するようにしている。

レンチとプライヤーだけの10分程の簡単な作業で交換できる。ウェーキボードで遊ぶ時は、ピッチの短いもの(ゆるいもの)を取り付け、単に早く走りたい時は、ピッチの長いもの(きついもの)を取り付けるわけだが、どんなサイズでもいいという訳にはいかない。

基本的な考え方として、エンジンのエネルギーをコントロールしなければならないのだ。

船体重量とプロペラサイズの関係

同じ175馬力の船外機のエンジンであっても、1トンの船と2トンの船ではプロペラの指定は変わってくる。

トルク重視かスピード重視かによってサイズを選択できそうに見えるが、これに船体の重さ(船底抵抗)の係数が関わってくる。本来は3次元的なベクトルバランスによって決定される。

それらのことから、各メーカーは船の重さと長さ、エンジンの出力により、ダイヤやピッチの許容範囲をチャートで指定している。

自分の船が175馬力船外機エンジンで21フィート、船体重量1300kg(乗員2名)としよう。チャートからB・C・D・Eのプロペラが装着可能となる。

但し、Bを装着した場合、最高速は期待できるが、乗員3名以上の場合にはバランスが崩れてしまう。

逆に6〜7名乗船する場合は、1名60kgとして240〜300kgを船体重量に加算すれば、船体重量1600kgとなり、C・D・Eのプロペラが装着可能となる。

仮に船体重量1600kgでBのプロペラを装着すると、エンジンがプロペラに負け、回転数が上がらなくなる。

翼数・パワーウエイトレシオと走行性能

また、*のプロペラのように翼数を変更することで、よりグリップ力をアップさせ、最高速を向上させる方法もある。

外国艇フィッシャーマンの場合、重量が相当ある船が多いにもかかわらず、120馬力程度の船外機をセッティングしている船があるが、それも定員6名では、走らないのは当たり前である。

スポーツ性を唱えるならば、パワーウエイトレシオを10kg/馬力以下に抑えよう。そうすることで、プロペラのバリエーションも増える。

最高速度を上げるためのポイント

    最高速度を上げるにはどうしたらいいだろうか?
  1. 船体重量を極限まで軽くする。
  2. 許容範囲の中で最大のピッチのプロペラに変更する。
  3. 羽数を3枚から4枚または5枚のプロペラに変更する。
  4. 最高速を追求するとトルクが下がる場合があるので注意してもらいたい。

プロペラが合っていない時に起こる症状

船にマッチしていないプロペラを装着すると、さまざまな弊害が起こる。

次のような状態の場合は、プロペラに原因があることが多いので覚えておこう。

  1. 回転が上がらない、もしくは回り過ぎる。
  2. プレーニングが遅い。
  3. トップスピードがでない。
  4. 乗艇人数が増えるとスタンヘビーになる。

ワンサイズのプロペラは、船の重さやエンジンのパワーで影響されやすく、万能ではないということも忘れてはならない。

損傷したプロペラとトーイング用途の注意点

砂浜や近くの三角州などを走行すると、ペラを傷めることがよくある。ペラの一部が損傷すると、エンジンから伝わる推進エネルギーを発揮できなくなるので、欠けたペラや曲がっているペラは交換するか修理した方がいい。

今シーズン流行っているトーイングプレイを中心としたボート遊びの場合は、低速トルクを必要とする。特に0−30km/hまでの加速が大事なので、プロペラのピッチをできるだけ短くするか、トルクの多翼ペラで使用することをお薦めする。

プロペラ材質と次世代型プロペラ

日本においてプロペラの材質は主にアルミとステンレスの2種が挙げられるが、米国では特性樹脂から構成される合成樹脂プロペラが流行ってきた。

重量もアルミに比べて数割軽く、特に3ブレードと比較して4ブレードはより加速性がよくなると言われている。

また、強度も適度な柔軟性があり、電触もないため、アルミペラと比較して損傷しにくいとも報告されている。販売価格は米国内においてアルミペラより2割程度安く供給されているようだ。

主に船外機ランナバウトやスタンドライブの小型クルーザー用であるが、組み立てブロック式もあるため、損傷したペラ部分を交換すればよいという利便性もある。

また、回転数によって自動的にピッチが変わる可変式ペラも見逃せない商品だ。

POWER2やトルクシフトプロップなどに代表される、低速域・高速域で絶妙なピッチをオートマチックで選択するプロペラシリーズは、目的を問わず使用でき、次世代の必須アイテムとなるだろう。

日本ではステンレスよりも高額ではあるが、円高の恩恵で安く供給されることを期待したい。

175馬力船外機プロペラチャート例

175馬力船外機のチャート
  ダイヤ ピッチ 許容船体重量 推奨ボート長 期待速度 翼数
13'3/8" 25" 1080kg以下 19ft以下 102km/h 3
13'1/2" 23" 760kg以上1300kg以下 17ft以上21ft以下 90-94km/h 3
13'3/4" 21" 900kg以上1620kg以下 18ft以上22ft以下 75-86km/h 3
14'0" 19" 1080kg以上1840kg以下 19ft以上24ft以下 66-78km/h 3
14'1/2" 17" 1260kg以上2100kg以下 21ft以上26ft以下 58-70km/h 3
15'1/4" 15" 1440kg以上2380kg以下 22ft以上28ft以下 48-60km/h 3
13'1/4" 19" 1080kg以上1840kg以下 19ft以上24ft以下 70-82km/h 5
上記のプロペラを装着した場合でエンジンの回転が4800rpm以上に上がらないときは、ピッチをワンサイズ小さいものに変えてみる価値がある。 逆に5600rpm以上に吹き上がるときは、ピッチをワンサイズ大きいものに変えてみる価値がある。

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